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古くて新しい?ニキシー管を使った大人気の腕時計

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懐かしのニキシー管を身に着ける。

液晶技術が確立する以前、数字のデジタル表示はニキシー管というものを使っていました。このニキシー管は独特の温かみが特徴で、今も多くの愛好家が存在します。Appleの共同創業者スティーブ・ウォズニアック氏も、実はニキシー管愛好家だとか。

そのウォズニアック氏が愛用する腕時計「Nixie Watch」の最新版が、クラウドファンディングサイトのKickstarterにて発表されました。
ニキシー管は文字通り「管」です。ということは、ひとつごとに1文字しか表示できません。

Nixie Watchの場合は、ふたつのニキシー管を並べています。すなわち、一度にできるのは2文字の表示のみということ。しかし時と分、日、月、年の切り替えを可能にすることで、その物足りなさを補っています。

Nixie Watchに使われているニキシー管は旧ソ連で設計されたもの。かつてのソビエト連邦は、持てる工業力の大半を軍事分野に注いでいました。旧ソ連にとってのニキシー管は、紛れもなく軍需製品です。そのため、極めて頑丈な設計に仕上がっています。

バッテリー持続時間は通常使用で14日以上、スタンバイモードでは2ヶ月以上です。バッテリー切れを起こしたとしても、充電後の時刻合わせは不要。ちなみに、充電ケーブルのプラグはMicro USBです。

なお、4本のニキシー管を並べたバージョンも「ERA VFD」も公開されています。
かつてのデジタル表示の主役だったニキシー管。その独特の色合いに魅せられた人は決して少なくなく、現にNixie Watchは飛ぶように売れています。

この製品の最新バージョンは、現在クラウドファンディング「Kickstarter」で195ドル(約2万1600円)からの出資枠を公開しています。
ニキシー管の時代に終止符を打ったのは、実は日本企業です。シャープとカシオの電卓戦争は、同時に液晶デジタル表示の開発競争でもありました。一方で、ニキシー管は世界中のファンに支えられながら今も存続しています。